こまったうしのガイコツまおう | 松山円香
『うしなのか、ガイコツなのか、まおうなのか
方向性に悩んでいるうしのガイコツと
しろねこが出会い、友だちになるお話。』
うしのガイコツ魔王という強烈なキャラクターながら、本人は自分探しをしている、というギャップ。うしになったりガイコツになったり魔王になったり、いろいろためしてみる。小さなしろねこはそんなガイコツ魔王を生暖かく見守るのだ。
白い猫の夢は吉、など占いの世界でもよいものとされているしろねこ。
”自分が何者でもない”と悩む若者のそばにこうした「しろねこ」がいてくれるといいね。その事にいつ気がつけるか、が人生のキーポイントのひとつ。主人公はある種の痛みを伴ってその答えにたどり着く。そんな成長物語として読んでみた。
さいきんうちの長男くんは児童書も自分で読み始めたので、文字数の少ない絵本はひとりで先に読み終えてしまう。そして読んだ本のページを数え、ホワイトボードの記録を書き換えるのが日課だ。ページ数が多い本を読んではテンションが上がっている。
こっちの主人公もすこし成長してきたのだった。