カラスネコチャック | 野田道子,オオノヨシヒロ
『黒猫のチャックが家を出て
伝説の猫”ブラックブラック”を追いながら
一匹のノラ猫として生きていく成長の物語』
夏休み明けに「読書感想文」を書くので、読む本を決めて読んでおくのが夏の宿題だった。いくつかの児童書をピックアップしてあげて、その中で長男くんが選んだのがこれだ。
大きく2章に分かれていて、ページもそれなりにある。
かめの森神社とうまの森神社、ふたつの町の戦いが世代を超えて行われている。チャックが住んでいるのがかめの森。うまの森には三五郎というおおきなネコがいて、これがかめの森神社へちょっかいを出してくる、という構図だ。
”ブラックブラック”とは?という謎も次第に明かされていくのが前半の面白い部分。後半は、ブラックブラックの本当の過去が分かってくる。そして、それを通じて子猫だったチャックが大人になっていく。
夏休みにちょうどよい文量だった。はたして、感想文がどう書けるかはこれからだけど。
僕は読書感想文というとあまりいい思い出がなくて、とにかく書くことがないので困った。何年も連続で夏目漱石の「坊っちゃん」で作文を書いたりして誤魔化していた。当時の文部省というか教育指導のことはよく知らないけど、「読書感想文」の正解がわからないのだ。
要は文章を組み立てる能力を問うのだから、さいしょに文章のフレームワークをいくつか紹介してあげて、まずはその形式で文を書かせる練習をしていくほうが、平均的な作文能力が上がると思うのだ。
定型にはめると個性が失われるという配慮なのか、感想文の書き方を教えて貰った記憶がない。自由に書かせるのはいいとして、それだと何を基準に良しとされているかの判断基準が不明瞭になるよなー、などと思うのだった。
いまはどうなのかな。子どもの作文の授業の結果が気になるのであった。